願成寺ホームページは、 こちら(https://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、4月15日です。





 


 

 重箱読み(じゅうばこよみ)をご存じであろうか。漢字の読み方には、音読みと訓読みがあることは、ご承知と思います。日本漢字能力検定協会によると、つぎの説明があります。

   漢字には「音読み」と「訓読み」という2通りの読み方があり、
  おおざっぱに言うと、中国から入ってきた発音をもとにする
  ものが「音読み」で、もともと日本にあった言葉に漢字をあて
  た読み方が「訓読み」なんだ。熟語には、音と音、訓と訓の組
  み合わせ以外に、上が音で下が訓、上が訓で下が音で読む熟
  語もあるよ。それぞれ代表的な熟語を使って、「重箱じゅうば
  こ読み」「湯桶ゆとう読み」と言うんだ。区別するには、音と
  訓をしっかり覚えるしかないから、がんばろうね!

 漢字は中国から入ってきたので、「重」」の字を「じゅう」と、中国読みしても意味が分からない。そこで「重」の字の意味を踏まえて、我が国では「重い(おもい)」と読むようになったのである。こうしてひとつの漢字に「音読み」「訓読み」が共存することになった。
 ただ本来の「重」という字には、「おもい」という意味ばかりでなく、「重厚(じゅうこう)」や「慎重(しんちょう)」などに見られるように、「おもおもしい、おちついている」という意味から、「おもんずる」の訓読みが生じた。さらには「かさねる」の意味から、「八重桜」など「え」という読みも加わっている。
 そればかりか、名前のなどでは「しげ」と読み、「重樹(しげき)」という人も多いように思う。
 よって「重」の字は、以下の読み方が存在することとなる。
  音読み  ジュウ・チョウ
  訓読み  え・おもい・かさねる・かさなる
  人名訓  あつ・あつし・いかし・おもし・かさぬ・かず・
         かたし・しげ・しげし・しげる・のぶ・ふさ

 さて、「重箱」であるが、「重」は音読みであり、「箱」は訓読みである。一般的には熟語は、前が音読みであれば、後も音読みというのが普通である。したがって「音」+「訓」となる読み方は、「重箱読み」と言われるわけである。辞書から例を挙げると、「団子」「王手」「本物」「王様」「派手」「福袋」「台所」「本屋」など、719例(註1)があるという。漢字全体からすると僅かである。
 「訓」+「音」の湯桶読みは、「一晩ひとバン」「雨具あまグ」「横線よこセン」「下絵したエ」「鰻重うなジュウ」「掛軸かけジク」「株価かぶカ」「株式かぶシキ」「見本みホン」「結納ゆいノウ」「朝晩」など、774例あるという。

 お檀家さんの名前にもいくつか見ることができるが、本人を特定できてしまうのでここでは紹介しない。
 代わりというわけではないが、2023年に生まれた子供の名前(10位)を調べると、特に男子は一字の名前が多い(註2)。
【男子】
  1 蓮れん  2 碧あお  3 陽翔はると  4 湊みなと
  5 蒼あおい  6 朝陽あさひ  7 凪なぎ  8 湊斗みなと
  9 暖だん  10 律りつ
【女子】
  1 陽葵ひまり  2 凛りん  3 翠すい  4 紬つむぎ
  5 結菜ゆいな  6 陽菜ひな  7 芽依めい  8 葵あおい
  9 結愛ゆあ  10 莉子りこ

 まず男子で「陽翔」であるが、「陽」の字の音読みは「ヨウ」、訓読みは「ひ、ひなた、いつわる」であって、「はる」という読みはない。「翔」の字の読みは、音読みは「ショウ」、訓読みは「かける、とぶ」であって、「と」という読みはない。女子の「陽葵ひまり」であるが、「陽」の訓読みに「ひ」あり、「葵」も訓読みで問題がないが読めないことである。

 結論づけると、現在の子供の名は、「音」+「音」、「訓」+「訓」、「重箱読み」、「湯桶読み」などという伝統?にはしたがっていないである。いわゆるキラキラネームよることが多いのである。
 さぞかし、学校の先生は苦労されていることであろうか。

【註1】円満字二郎HP
【註2】Benesse たまぴよ 2023年赤ちゃんの名前ランキングによる。
【キラキラネーム】キラキラネームあるいはDQNネーム(ドキュンネーム)は、伝統的でない当て字、外国人名、創作物の登場人物名などを用いた奇抜な名前の総称。
1990年代半ば以降から増加し、2000年代前半〜2010年代前半に全盛期を迎えた。命名は親の責任であるためにその者の親の自己満足・教養の無さが露呈する名付けと言われ、2000年代にはインターネットスラングとしてDQNネームと呼れてきたが、2010年代以降にマスメディアでは批判的な意味を薄めた「キラキラネーム」が新たに造語され、以降のマスメディアではほぼ統一利用されている。(ウィキペディア)

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
4月19日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
真楽寺 副住職 勧山 法紹 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
5月17日(金) 同時刻  正見寺 副住職 杉本 昌隆 師

 

宗祇法師の会 (4月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
4月22日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







本メールマガジンがご不要な方は、
下記URLから配信を解除できます。


https://ganjoji.com/mlmaga.html(解除・退会)