願成寺ホームページは、 こちら(https://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、3月1日です。






 

 静岡県熱海市の東部の伊豆山は、古くから山腹から海岸へ走るように温泉が湧きだしていたので走湯山とも言われています。海岸沿には、約1300年前に発見されたと伝わる「走り湯(はしりゆ)」があります。横穴式源泉で日本三大古泉の1つに数えられ、奥行き5メートルの洞窟から68度の湯が一分間で140リットル湧き出るといいます。

 その伊豆山の中腹に、伊豆に流された源頼朝(みなもとのよりとも)と北条(ほうじょう)政子(まさこ)が忍び逢い結ばれた事から、縁結びの地として現在も多くの参詣者を集めている伊豆山神社があります。昔は、走(そう)湯(とう)権現(ごんげん)(伊豆山(いずさん)権現(ごんげん))と称され、境内には真言宗伊豆の総元締で関東一円に大きな勢力をもった別当寺院の走湯山般若院(はんにゃいん)の大伽藍や東明寺など天台宗・真言宗の兼学の地として多く諸堂がありました。
 しかし、明治元年の神仏分離令が発令されると、諸堂は取り壊され、名も伊豆山神社と改称されました。現在境内にある郷土資料館には、県指定文化財の走湯権現立像や宝冠阿弥陀如来像など、当時の信仰を考えるうえで貴重な資料が展示されております。また、正治(しょうじ)二年(1200)一月十三日頼朝の一周忌の日に、北条政子が伊豆山権現の法華堂のご本尊として奉納した自らの髪の毛を除髪して刺繍し作ったという「頭髪(とうはつ)曼荼羅(まんだら)」(複製)が展示されております。

 このように、伊豆山(走湯山)には諸宗の僧侶が住居していたようであります。その中に妙真尼というお坊さまがおられたようです。法然上人の伝記『四十八巻伝』二十四巻には、次のようにあります。
「伊豆の走湯山に妙真という名の尼がいらっしゃいました。法華経の持者で、真言宗の行者でもありました。しかし、用事があって京に上った時に法然上人にお会いし、その教えを伺ってからは、長い間の余行を捨てて、ひたすらお念仏をお称えするようになりました。その功がつもって、妙真尼は常に化仏をご覧になられたそうです。それを余人には語らず、ただ同行の尼一人にお話しになりました。ある時、年月を示さないで「私は明日の四時頃に往生するでありましょう。」と申されました。妙真尼は病むことはなく、おっしゃった時刻に間違いはなく、翌日の午後四時に正座合掌して、高声念仏を申して往生を遂げられました。その時、伎楽が天に聞こえ、異香が部屋一杯に満ちて、奇瑞が聞く人見る人を驚かした。」
とあります。

 また『九巻伝』によると、
「熊谷直実は、伊豆走湯山に参籠したが、法然上人の念仏弘通の次第を京から下って来た尼公の語りを聞いて、しばらくして上洛し・・・」
とあるように、御家人の熊谷(くまがい)直実(なおざね)が走湯山で妙真尼から「京で法然上人の教えを聞いたことによってそれからお念仏を称えるようになった」という話を聞いて、改めて出家の決意を固め京へ上ったと示されております。

 伊豆走湯山には、妙真尼や熊谷直実が訪れるなど、法然上人ゆかりの人がいらっしゃいました。今年浄土宗開宗850年を迎えますが、当時、伊豆国にも法然上人のお念仏のみ教えが及んでいたことを窺い知ることができるのであります。

 海福寺  瀧 沢 行 彦 









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
2月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
三明寺住職 大嶽 正泰 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
3月15日(金) 同時刻  傳心寺住職 井上 正信 師

 

宗祇法師の会 (2月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
2月26日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

観音堂大祭(諸祈願)のお知らせ

 春のお彼岸に観音堂の大祭を厳修いたします。寺伝によりますと、頼朝公が三嶋大社に百日祈願の折、当願成寺を宿舎といたし、その願が成就いたしたことから「願成就寺」の寺号を賜りました故事により、諸願成就の祈願をおこないます。当日ご参加できません場合には、お札は郵送申しあげます。また、当日前年のお札等を炊きあげますのでご持参ください。当日は「餅まき」「模擬店」「野菜青空市」等を予定いたしておりますので、お誘い合わせてお出かけ下さいませ。

日   時
3月20日(水) 【11時】法要、【12時】餅まき
祈 願 料
祈願料 3,000円
申 込 み
お彼岸のお参りの折、電話、FAX、E-mail (前日までに)








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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