願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、7月1日です。





あじさい


糸瓜(へちま)

 紫陽花が色とりどりに花を咲かせる季節となりました。紫陽花は、土壌の酸度によって青色になったり、ピンク色になったりするので「移り気」や「浮気」が花言葉になっています。

俳人正岡子規が

   紫陽花や きのふの誠 けふの嘘

と詠っています。色が移りゆく紫陽花のように、人の心も移ろいやすいと読みました。子規は俳句以外に「飛球」「四球」などの野球用語を考案するなど、日本の言葉に大きな影響を及ぼした方でもあります。
 子規は1867年愛媛県で生まれで、幼い頃から体が弱かったそうです。病弱ではありましたが、漢詩や小説を好み、友人と雑誌を製作するほど文才に長けていました。
 愛媛県の松山はその頃俳句が大変盛んで、高浜虚子などの有名な俳人と親交を深めると、16歳の時には上京した先で夏目漱石と出会います。しかし、この頃から結核に襲われ吐血が多かったといいます。「正岡子規」という名はペンネームでその由来は、吐血の姿にありました。「子規」は「ホトトギス」という意味で、吐血を繰り返す我が身が、まるでくちばしの赤いホトトギスようだという理由から子規と名乗ったといいます。

 子規は1897年に「ホトトギス」という冊子を創刊しますが、1902年、35歳の若さで亡くなります。その子規が晩年に手がけた随筆集に「病床六尺」があります。不治の病に倒れた子規が畳一畳に横になり、亡くなる2日前まで書き続けたものです。その冒頭に「病床六尺、これが世界である。しかもこの六尺の病床が余りにも広過ぎるのである」とあります。苦痛で悶え号泣しながら過ごすなか、新聞を読むことさえ苦しくて、布団の外へまで足を延ばして体をくつろぐこともできないと、生々しく自分の様子を文字に残しております。死を悟った子規は、このような句を残します。

   糸瓜咲いて 痰のつまりし ほとけかな

 子規が晩年を過ごした場所は、東京の根岸という場所で、現在「子規庵」という小さな民家が残っています。そこには子規が病床に伏せていたであろう部屋から小さな庭が見えます。その庭には糸瓜が垂れ下がっていました。糸瓜は結核に効く薬として使われていたそうで、子規も糸瓜を育て食べていたそうです。しかし、もう体が動かなくなって「漸く糸瓜が咲いたけれども、目の前の糸瓜を取りにいくことができない。痰が詰まって死していくのだな」と詠ったのです。
 そのように、子規の随筆集を読むと「いつか我が身に訪れる終焉なのだな」としみじみ感じるのであります。

 浄土宗をお開きになられた法然上人は、心が移ろいやすい私たちであっても、南無阿弥陀仏と声に申し続ければ、命終えても阿弥陀様の迷い苦しみのない極楽浄土へ往生させていただけるとお示しくださっています。いつか迎えなければならない自分自身の旅立ちではありますが、その命の行き先に希望があることを法然上人は教えてくださるのです。

 海福寺  瀧 沢 行 彦 









新型コロナウィルス感染防止のために

 年忌法要は、感染防止策をとりながら、親族中心におこなっております。

 なお、お墓参り、付け届けは、密となりませんので、お出かけ下さい。

 

辻 説 法 の 会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
6月16日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
福泉寺副住職 岩佐 剛昇 師
参 加 費
500円 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
7月21日(金) 同時刻  願成寺住職 魚尾 孝久 師

 

宗祇法師の会 (6月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
6月19日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

墓地清掃とそうめん流し

 恒例となりました、お盆の墓地清掃をおこないます。檀信徒総出でのお掃除の機会でもあり、また、本年より「そうめん流し」も用意いたしておりますので、ご家族とともにご参加いただけますようお願い申し上げます。

日   時
7月2日(日) 9時より(雨天決行)

 

7月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「お寺での棚経」 が中心となりますが、6月下旬にハガキにてご案内申しあげます。

 

お盆灯籠流しの販売

 7月16日、三島市仏教会主催の「灯籠流し」が水泉園(白滝公園)でおこなわれます。7月1日より、灯籠を販売いたします。









▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







本メールマガジンがご不要な方は、
下記URLから配信を解除できます。


http://ganjoji.com/mlmaga.html(解除・退会)