願成寺ホームページは、 こちら(http://ganjoji.com/)です。

次回配信日は、7月1日です。




鍛冶師 白鷹幸伯さん


できあがった和釘


工房の前で

 「和釘」って聞いたことありますか?
 私は4年前に初めて知りました。5月号でお寺の再建の話をしましたが、釘も日本伝統の物ということで「和釘」を使うことになりました。

 現在、一般的に使われている丸い釘は、「洋釘」といいます。この釘は、明治時代に一気に普及したもので、現在日本でのシェアはほぼ100%です。その「洋釘」が普及する前までは「和釘」が使われていたのです。特徴は、丸ではなく四角柱で、ずしっと重い点。
 材料は高純度の鉄。その鉄を真っ赤になるまで熱し、刀等を作るようにハンマーで叩き、また熱して叩くを繰り返し、鉄を伸ばしながら不純物を出していきます。最終的に、四角柱に整えてできあがりです。不純物を取り除いた「和釘」は、錆びにくくなります。
 実際、「洋釘」は20年ほどで錆びてしまうと言われますが、奈良の「薬師寺」などで使われていた「和釘」は、修復の際、千年経っているにも関わらず、再利用できる状態だったということです。
「和釘」を作る人は途絶えましたが、1981年「薬師寺」において、1528年に戦火で焼失した西塔を再建する際、千年持つ「和釘」の再現に成功した方が、愛媛県松山在住の鍛冶師白鷹幸伯さんです。薬師寺に限らず、数々の国宝、重文にも白鷹さんの釘が使われています。
 小学校5年生の教科書には、「千年の釘に挑む」という題で、白鷹さんを取り上げたエッセーもあります。

 今回「和釘」を使わせてもらう為に、4年前住職と会いにいきました。到着した場所は、田んぼの横にある道ばたの一軒家で、砂利が引いてある駐車場?には、年代物の車やタイヤが多く並び、玄関先にもいろいろな物が置いてあり、お世辞でも綺麗とは言えない家でした。
 中から出てきた白鷹さんは、白の肌着にジャージ、白いタオルをクビに掛け帽子をかぶっており、真っ白な髪の毛と長い髭の装い。田舎のおじちゃんといえば通じるでしょうか。
お邪魔する前に「釘を打ってもらうから」と言われていたとおり、挨拶も早々に家の中に案内されました。家の中も物であふれていて、まさに職人の家という感じ。足の踏み場に困りながら奥に入っていくと工場が。大きな電動のハンマーや鉄を熱する高炉。材料となる鉄。たくさんのハンマー。貴重な和釘。色んな物が色んな場所に置いてある状況。白鷹さんは、慣れた感じでその中を進み、定位置へ座るとすぐに鉄を熱し始めました。
 真っ赤になった鉄を、背丈以上ある自動のハンマーで叩き鉄を延ばしていきます。叩いては、熱しまた叩く。これの数回繰り返した後、四角い穴に釘をいれ、ハンマーで先端をつぶし頭の部分を作ります。その後また熱し叩くを繰り返し、15センチほどの鉄の塊が、30センチ以上の「和釘」に生まれ変わりました。持ってみると、ずしっと重さが手に伝わってきました。
 「じゃあどうぞ!」といわれ白鷹さんの定位置へ。
白鷹さんが横で鉄を熱して渡してくれ、私がまんべんなく鉄に当たるように動かして打っていきます。もちろん上手くいきません!できあがった釘を白鷹さんが作った釘と並べると一目稜線。四角柱でもなく、不細工。一番の違いは、長さで、5センチ以上も違いました。
 それを見て白鷹さんが一言「これは世界で一個しかない。芸術品じゃ」と。その後は、二種類の鉄を打たせてもらいました。一つは純度の高い鉄。もう一つは不純物が多い鉄。
電動ハンマーで叩きましたが、鉄を持つ手に伝わる感触が全く違いました。純度の高い釘は、スッと延びていきます。不純物が多い釘は、堅くなかなか延びていきません。
 見た目は全く同じなのに、純度の違いでこれだけの違いがあることにびっくりです。この違いが重要で、ある程度の柔らかさがあることにより、木に打ち込んだ際、上手く中で曲がってくれて抜けなくなるということです。
 その後もお茶を飲みながら貴重な話を聞き、お寺で使う釘を作ってもらう約束をして帰りました。

 作ってもらった釘数百本を、2週間ほど前に、千本以上のその釘を本堂の屋根に打ちました。今の時代「釘」は安くどこでも手に入る物ですが、日本伝統の「和釘」は、ずしっと重く、千年持つというすばらしい物です。
 世界に誇れる日本の伝統として、皆さん覚えておいて下さい。

 安養寺  清 水 良 将








 メルマガを発行するにあたって、基本的にはその写真とともに発信することにした。ひとつには私が写真が好きであり、少しでも楽しい写真を提供できればと思ったこと、大袈裟であるが文章と写真とのコラボを目指したのであるが、現実はかなり難しいものがある。文章にあった写真を用意するのが、なかなか大変なのである。ときには写真に合わせて文章を書くようになり、本末転倒となるわけである。

 よいカメラがあればよい写真が撮れるわけではないが、未熟なカメラ力を補ってくれるのも多機能なカメラとなるのも現実である。小さなものを撮ろうとすれば、接写専用のマクロレンズが欲しくなるのが道理であるが、カメラ付属品は決して安いものではなく、むしろ経済と相談しての写真となっていく。
 芸術性は別として、動きの速いものは高性能のカメラが必要となることが多い。陸上自衛隊の演習のひとつで、御殿場市の東富士演習場で実施される富士総合火力演習(ふじそうごうかりょくえんしゅう)は、滅多に観ることができないど迫力の実弾射撃で凄い人気である。参観を希望するハガキやネットでは10倍を超える競争率となっている。昨年は最新鋭の10式戦車(ひとまるしき)の実弾の射撃やスラローム走行技術の初披露がおこなわれた。
 こうした写真になると、カメラの性能がものをいうことになるが。

 早さといえば、野生のチーターの「走り」を詳細に記録したおもしろい研究が発表された。アフリカのボツワナ共和国で野生のチーターの狩猟活動で、5匹のチーターが行った367回の狩りを、加速度を測る機器などを首輪に組み込んで分析、最高速は秒速26メートルで、これまでに計測されていた最高値の秒速29メートルに近かったという。今回初めて測ることができた加速や減速は馬よりも2倍速く、陸上動物で最大を記録。1回の蹴り出しで秒速が3メートル増し、その加速を生む瞬発力は、ボルト選手の約4倍だったという(2013年6月13日07時13分 読売新聞)。
 チーターの速さを時速にすると、おおよそ100q前後になるという。

 陸上競技では、第47回織田記念大会の男子100メートル予選で、洛南高(京都)3年生の17歳、桐生祥秀(よしひで)選手が、ジュニア(今年12月末時点で20歳未満)の世界タイ記録となる10秒01をマークして話題となっている。日本選手初の9秒台を期待してやまない。

 リニア中央新幹線も2027年の開業を目指して速さでの話題を提供してくれる。何せ東京と名古屋を40分で結び、時速では500qにも及ぶ。新型車両L0(エルゼロ)系が公開され、少しずつではあるが、ルートの設定や中間駅の具体的なところが見えてくるだけに、地元のヒートアップも報じられている。
 やはり新幹線に地域振興が垣間見えるのは仕方がないであろう。わが三島もその典型的な街といえよう。東海道新幹線開業5年目の昭和44年三島駅にもホームが開設され、新幹線の新駅第1号となった。新幹線の停車なくして今日の三島は語れないだろう。
 リニア駅の地元では「リニアの走る姿が見たい」という要望も強いが、延長286キロある品川―名古屋間の9割ほどは地下か山岳部のトンネル。38キロの地上部も、騒音対策のため大半がコンクリート製フードや防音壁で覆われるという。
 また、昨年、岐阜県東濃地域の商工会議所幹部らが「写真を撮れるような配慮を」と要望した際も、JR東海幹部はそっけなかった。「(大リーグの)ダルビッシュの球より3倍速い。写真なんて撮れませんよ」とのこと(朝日新聞2013年06月13日)。

 何時になるかわからないけれど、高性能カメラで素晴らしいリニアの疾走する姿をお届けしたい。

【マクロレンズ】
 一般より高い撮影倍率で接写撮影ができるよう設計されたレンズ。通常のマクロレンズでは最大撮影倍率が1/2倍[4]、もしくは等倍[5]のものが多い。動物などに接近せず大きく撮影する目的で被写体までの距離を長くとることができる「望遠マクロ」と呼ばれるタイプのレンズもある。文献の複写、生物や工芸品等の細かいパーツ等を写す場合などに用いられるが、接写だけでなく無限遠からピントが合い通常の撮影にも対応できるものも多い。また、被写界深度が浅く、ボケやすいためポートレートなどにも用いられる。マクロ写真専用の特殊なレンズでは1〜20倍程度の撮影に特化したものがあり、これらのレンズの多くは顕微鏡の対物レンズのような姿をしている。ニコンでは設計倍率が等倍未満の製品を「マイクロレンズ」、設計倍率が等倍を超える製品を「マクロレンズ」として区別している(ウィキペディア)

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


10式戦車









宗祇法師の会 (6月例会)

 日大名誉教授藤岡武雄先生を中心といたしまして、宗祇法師の顕彰と研究をする会です。
どなたでも参加できます。申込は不要ですので当日お出掛けください。

日   時
6月17日(月) PM1:30〜3:30
会   場
願成寺 TEL:055-975-1763
参 加 費
無料
主   催
三島ブランド 三島宗祇法師の会

 

第325回 辻説法の会

 お茶を飲みながら、法話をお聴きになりませんか!

日   時
6月21日(金) PM6:00〜7:30
会   場
茶房「 欅(けやき) 」 2F TEL:055-971-5591
講   師
福泉寺 岩佐 善公 師
参 加 費
無料 (飲み物は各自でお支払いください)
主   催
県東部青少年教化協議会(この会は、特定の宗派にこだわらず、
ひとりでも多くの方々に仏教を伝えることを目的に活動する団体です。)
次   回
7月19日(金) 同時刻  願成寺 魚尾 孝久 師

 

墓地清掃

 恒例となりました、お盆の墓地清掃をおこないます。檀信徒総出でのお掃除の機会でもあり、また、「そうめん流し」も用意いたしておりますので、ご家族とともにご参加いただけますようお願い申し上げます。

日   時
7月7日(日) 9時より(雨天決行)

 

7月のお盆棚経

 お盆の棚経は、「ご自宅へ伺っての棚経」 と 「お寺での棚経」 とがあります。7月初旬にハガキにてご案内申しあげます。

「ご自宅での棚経」
7月13,14,15日のうちお伺いする日を連絡します。
「お寺での棚経」
7月13日10時、13時いずれかに本堂へ。
前日までにお電話で連絡をお願いします。

 

お盆灯籠流しの販売

 7月16日、三島市仏教会主催の「灯籠流し」が水泉園(白滝公園)でおこなわれます。7月1日より、灯籠を販売いたします。

 

 


お 願 い

 今まで、お塔婆や香花等は、寺にて焼却しておりましたが、法改定により、平成14年12月1日から「野焼き」や「簡易焼却炉」によります、すべてのごみ等の焼却ができなくなりました。現在、願成寺にあります3基の焼却炉もすべて使用禁止となり、撤去いたしました。
  したがいまして、今後、墓参の折いらなくなりましたお花などのゴミにつきましては、下記のごとく、ご処理をいたしたく存じますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。



ゴミの分別

 ゴミは、次の4種類に分別してお出し下さい。

  「燃えないゴミ(ビン・カン)」
 市のゴミに出します
  「土に返すゴミ(花・香花)」
 寺にてチップにして土に返します
  「土に返すゴミ(草・落ち葉)」
 寺にて土に返します
  「燃えるゴミ(紙・ビニール)」
 市のゴミに出します

いらなくなりましたお塔婆は、寺にてチップにして土に返しますので、ゴミ箱の脇にお置き下さい。
ゴミ箱は水屋(水道)の近くに用意いたします。
飲物や食べ物は、動物が散らかしますので、お参りの後はお持ち帰り下さい。
お手数をおかけいたすことばかりでございますが、ダイオキシンをなくし、きれいな地球環境のため、切にご理解とご協力をお願い申し上げます。








▼ 文学講座のお誘い
 願成寺公開文学講座といたしまして、『源氏物語』を読んでおります。写本(青表紙本、新典社刊)と活字本とを対校しての講読ですが、参加者全員で声を出しての読みますので初心者の方でもご自由に参加いただけます。
現在、「須磨」の巻に入ったところで、朧月夜との事件から都に居られなくなった光源氏が、須磨へと旅立つところです。
ご一緒に、光源氏とともに須磨への旅を始めましょう。

開 催 日
 毎月 第1,3土曜日(変更あり)
開催時間
 10時〜11時30分
場  所
 願成寺庫裡
費  用
 無料(教科書はお求めいただきます。 1000円〜2000円)
申し込み
 電話、FAX、E-mail

※ご参加をご希望の方は、檀家、非檀家を問わず、どなたでもご参加いただけます。







 ラジオが唯一の情報源であった時代から、新聞やテレビが加わり、小学生までがパソコンや携帯電話を利用している時代となった。ひと昔前の学生の楽しみというと麻雀とお酒が定番であったが、町から雀荘が消え泥酔した学生の姿は少なくなった。これも学生たちの娯楽に選択肢が増えたからであろう。世の中はあらゆる選択肢が増え、情報のアイテムが氾濫し、多様性の時代といえよう。

 教化活動の基本としては、葬儀や年忌法要を始め、修正会、彼岸法要、施餓鬼会、十夜法要と、あらゆる法要での説法であろう。印刷技術の発達によって掲示板伝道、文書伝道ハガキ伝道がおこなわれるようになった。拙寺でも「ハガキ伝道」や「テレホン説法」の経験があり、教化活動も多様化してきたなかで、時代のニーズにあった教化活動の一つとして、「 願成寺メールマガジン 」と名付けてメールマガジンを発行することにした。

 寺院という特質から、教化の対象となるのはお年寄りという現実は否定できない。また檀信徒全体からすれば、どれほどの人が、インターネットを利用しているかと考えるとその効用ははなはだ微少と思われるが、新しい形での教化活動として実験的に発信することにした。

 インターネットによるメールマガジンの配信は、お寺に足を運ぶことの少ないあらゆる世代の皆さまに語りかけることができるであろう。また拙寺のお檀家さま以外の皆さまとも、お寺とのつながりを持たせていただく方法としては最良と考えております。

 毎月二回とは申せ、浅才なわたくしにとってはかなりの重圧となっていくであろうことは想像にかたくない。三回で中止するわけにもいかず、発信を決意するのに一年もかかった始末である。

 諸大徳の応援をお願いいたしながら、皆さまとの交流の場としていきたいと存じます。よろしくお願い申しあげます。

 天主君山現受院願成寺住職
魚 尾 孝 久


 







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